英リバプールで開催中の世界体操競技選手権が残り2日となった11月5日、種目別の男子ゆか、女子跳馬に続き、男子あん馬の決勝が行われ、土井陵輔が7位となった。優勝はアイルランドのリース・マクレナハン。また、つり輪の決勝も行われ、神本雄也が7位となった。金メダルに輝いたのはトルコのアデム・アシル。
種目別・男子あん馬の決勝は、予選の上位8選手で行われ、予選を6位で通過した土井は2番手に演技を行い、落下があるなどして得点が伸びず12.933点。続いて演技を行ったリース・マクレナハン(アイルランド)が15.300点の高スコアをマーク。東京2020のあん馬で7位に入賞したマクレナハンはそのまま首位をキープして金メダルに輝いた。
アイルランド出身の選手が世界体操競技選手権で金メダルを獲得したのは初めて。この決勝では、ヨルダンのアブ・アル・ソウド・アハメドが2位となり同国初のメダル獲得となった。
ゆかで銅メダルを獲得した後に、あん馬の決勝に臨んだ土井は、「(銅メダル獲得は)モチベーションになった」とし、「1種目1種目(のそれぞれ)に特化した人がいる中で、ゆかにもあん馬にも出られるというのは、自信を持っていいことだと思います」とコメント。また、「メダルを考えずに思い切ってやろうと思ったら、力が出すぎて振り回されて落下につながるなど、いろいろ経験できた部分が大きかった」と語った。
一方、今大会で日本男子チームの主将を務めた神本は、地元のコートニー・タロック(英国)の演技に会場が沸いた直後の7番手に登場。着地が乱れたことが影響し、スコアは14.466点の7位となった。優勝は東京2020のつり輪で7位に入賞したトルコのアデム・アシル。
神本は演技後、「着地を狙っていた分、そこで動いてしまった」と反省点を挙げ、明日の種目別決勝に向け、「着地を止めるのは大前提とし、縮こまらない演技をしたい」と語った。
また、男子あん馬とつり輪の間には、女子段違い平行棒の決勝が行われ、ウェイ・シャオイエン(中華人民共和国)が東京2020の同種目で金メダルを獲得したニナ・デヴァエル(ベルギー)らを抑えて優勝した。
男子あん馬、決勝の結果
- リース・マクレナハン(アイルランド)15.300
- アブ・アル・ソウド・アハメド(ヨルダン)14.866
- ハルチュム・メルディニャン(アルメニア)14.733
- ナリマン・クルバノフ(カザフスタン)14.533
- スティーブン・ネドロシク(アメリカ合衆国)14.400
- デ・マンク・ロラン(オランダ)13.533
- 土井陵輔 12.933
- フィリプ・ウデ(クロアチア)12.500
女子段違い平行棒、決勝の結果
- ウェイ・シャオイエン(中華人民共和国)14.966
- シレーゼ・ジョーンズ(アメリカ合衆国)14.766
- ニナ・デヴァエル(ベルギー)14.700
- エリザベト・ザイツ(ドイツ)14.366
- サンナ・フェールマン(オランダ)14.166
- ルオ・ルイ(中華人民共和国)13.800
- ナオミ・フィサー(オランダ)13.233
- レベッカ・アンドラーデ(ブラジル)12.800