クリスマスにあったあの素晴らしきスポーツの物語 

コービーとシャックのライバル物語、ディビジョンワン1日のゴール66得点、クリーブランド・キャブスの2016年ファイナル初制覇などは、Olympics.comがお気に入りのクリスマスエピソード。ここではホリデーシーズン最高のスポーツ物語を紹介する。

1 執筆者 Sam Peene
LA Lakers: Shaq and Kobe, 2002
(Andy Lyons/Getty Images)

多くの人々にとって、ホリデーシーズンは日常生活の忙しさから解放されて家族や大切な人と過ごす時間となるが、プロスポーツの世界にとっては特別な季節となることがある。

NBA、プレミアリーグ、NFLなどは、ホリデーシーズンを通じて世界中のスポーツファンを楽しませ続けている。

2004年のクリスマスにコービーとシャックが初めて対決したことや、イギリスのディビジョンワン・サッカーリーグが1963/64シーズンのボクシングデー(クリスマスの翌日)の1日だけで66ゴールを決めたことなど、ここではホリデーシーズン最高のスポーツ物語をOlympics.comが厳選して紹介する。

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コービーとシャックのライバル物語:2004年クリスマスの初対決

ロサンゼルス・レイカーズで8年間、チームメイトとして共に戦い、3度のファイナル優勝を共に勝ち取った後、2004年のクリスマスには、NBAレジェンド、コービー・ブライアントシャキール・オニールが初めて異なるチームのライバル同士として顔を合わせることになった。

2003/2004シーズンの後、オニールはマイアミ・ヒートに移籍し、ブライアントはレイカーズと再契約した。輝かしい実績を残したレイカーズでの8年間を共に過ごした2人のスター選手が、ついにお互いがライバルとして対戦する時が来たことに、世界中のファンは興奮と熱気に包まれた。

試合は接戦だった。試合終了間近、ブライアントがブザービーターのチャンスを逃した後、オーバータイムに突入した。最終的に、ヒートが勝利を手に入れ、レイカーズをわずか2点(104-102)差で破った。

2004年のこの試合は、1998年以降のNBAレギュラーシーズンの中でもテレビ視聴率が最も高く、それは2008年まで破られることはなかった。2人のライバル関係は時間とともに徐々に消えていったが、両選手が引退した後、オニールが始めたポッドキャストにブライアントが最初のゲストとして出演している。その後、2人は親友関係を築き続けたが、2020年、悲劇的な死によりコービーを失うことになった。

ロサンゼルス・レイカーズのコービー・ブライアント#8 、マイアミ・ヒートのシャキール・オニールック#32越しにシュートを打つ/2004年12月25日 ロサンゼルス・クリプト・ドットコム・アリーナ(旧ステイプルズセンター)

(Lisa Blumenfeld/Getty Images)

クリスマス休戦

最も重要と言えるスポーツの歴史的な物語のひとつは、第一次世界大戦中のクリスマスの日に休戦してイギリスとドイツの兵士たちがサッカーの試合を行ったことだろう。これはまさにスポーツの力の真の証である。

帝国戦争博物館(IWM)によれば、1914年のクリスマスイブに、イギリスの兵士たちはドイツの兵士たちがクリスマスキャロルを歌っているのを聞いた。その後、両軍が大声を上げながらやり取りし始めたことでコミュニケーションの窓が開かれた。

後にIWMに提供された兵士たちの個人的な記録によれば、クリスマスの日には、ドイツとイギリスの兵士たちは塹壕から出てきて旗を交換し、シャンパンを分け合った。そして、サッカーボールが持ち出されると、数百人の兵士が試合に参加したという。

休戦は西部戦線の小さな地域に限定されていたが、何百人もの兵士がお互いに敵とはいえ親睦を深め贈り物を分け合ったことで以前までとは大きな違いが生まれた。非公式の停戦が1日半続いた後、兵士たちは交流を止めるよう命じられ、戦争は以前と同じように続けられた。

第一次世界大戦は、その後さらに4年間続いたが、この友好的なスポーツに参加した兵士たちが平和と贈り物を共有したことは、ドイツとイギリスの兵士たちの間の敵対心を一時的に緩和することになった。

1915年1月9日:イギリスとドイツの兵士たちは西部戦線の塹壕付近でクリスマスと新年のために休戦した。

(Hulton Archive/Getty Images)

クリスマスの奇跡:レブロンとカイリーを擁するクリーブランド・キャブスが第4クォーターでゴールデンステートとの14点差を逆転

ステフィン・カリーケビン・デュラントを擁するゴールデンステート・ウォリアーズと、レブロン・ジェームズカイリー・アービングを擁するクリーブランド・キャバリアーズとの間で行われた2016年クリスマスの試合では、第4クォーター残り10分未満の時点でウォリアーズが94-80で優勢だった。

ゴールデンステートは最初の3クォーター全ての得点でキャブスを上回り、第4クォーターも開始早々からゴールデンステートが7ポイント連続得点を挙げ、すでに14点のリードを奪っていた。

しかし、試合終了まで残り9分22秒というところで形勢が変わり始め、21世紀におけるクリスマスのNBA最高の瞬間のひとつとして記憶される終盤を迎えることになる。

残り時間2分16秒でというところで、絶好調のアービングがレイアップを決め、ついに試合は振り出しに戻ったのだ。アービングは、そこまでにクリーブランドが得点した23点中10点を挙げていた。本拠地クリーブランドのファンは最高に沸き立った。

その後、一進一退の攻防を繰り広げるクリーブランド。そして、試合終了まで残り3.4秒となった時、アービングはゴールデンステートのクレイ・トンプソンの頭越しにフェードアウェイシュートを決めついに逆転に成功した。クリーブランドはそのまま逃げ切り、最終的には109-108でゴールデンステートに勝利した。

なお、クリーブランドはこのシーズン、ファイナルでゴールデンステートと対戦し、1勝3敗と王手をかけられたものの、そこから破竹の勢いで3連勝して悲願のファイナル初制覇を成し遂げた。

ゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリー#30とクリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズ#23:2016年1月18日オハイオ州クリーブランド

(Jason Miller/Getty Images)

ボクシングデー1日で66ゴールを決めたイギリスディビジョン1(1963年)

1日だけで66ゴールも挙げた、イギリスのディビジョン1(現プレミアリーグ)のボクシングデー(クリスマス翌日の12月26日)の結果は記憶に残るものとなった。

ボクシングデーのこの日は10試合が行われ、それぞれが高得点を挙げたが、特に目立ったのは、フラムとイプスウィッチの試合で10-1という驚く結果となったことだった。

フラムの右ウィング、グラハム・レガットは、わずか3分間で3ゴールを挙げ、歴史に名を刻むハットトリックを達成した。これはイギリスのサッカー史上最速のハットトリックで、その記録は2015年にサディオ・マネが2分56秒でハットトリックを決めるまで50年以上破られることがなかった。

またこの日、バーンリーはマンチェスター・ユナイテッドに6-1で勝利し、この日、1得点も挙げられなかったチームはわずか2チームだけだった。

ボクシングデーに行われたイギリスとオーストラリアのクリケット国際試合

クリケットのテストマッチ(国際試合)で、イギリスとオーストラリアの各代表チームが2年ごとに行ったアッシュシリーズほど歴史的なものは少ないかもしれない。ボクシングデーのテストマッチは、伝統的に勝利した国には祝福を、敗北に喫した国には悲劇をもたらすが、1982年にメルボルンで行われたテストマッチほどスリル満点で心を打つものはないだろう。

クリスマスの翌日(ボクシングデー)に始まり、12月30日まで5日間続いた試合では、初日イギリスが先に攻撃し284ランを挙げ、2日目のオーストラリアの攻撃ではそれより3ラン多い得点で両者ファーストイニングを終えた。

セカンドイニングでは、先攻のイギリスが3アウトで45ランと落ち込んだが294ランを挙げた。この後、オーストラリアは勝つために最低292ラン挙げる必要があった。

イギリスのノーマン・カウアンズは、オーストラリアから6つ目のウィケット(アウト)を取り、11番手のバッターであるジェフ・トムソンを迎えた。この時、オーストラリアとは74ラン離れていたため、誰もがイギリスの勝利を確信していた。

しかし、11番手のトムソンと、オーストラリアのレジェンド、アラン・ボーダーの粘り強い攻撃によってその差は3ランまで縮まり、オーストラリアはあと4ランで勝つところまで詰め寄ったのだった。

そして、その後ドラマが起こった。イギリスのイアン・ボーサムが投げたボールをトムソンは大きく打ち返し逆転のランを試みた。

その打球をイギリスのセカンドスリップ、クリス・タバレがキャッチしようとしたもののつかみ取ることができず落とした。しかし、その日のヒーローとなるジェフ・ミラーが地面に落ちる前にそれを劇的にカバーしたのだった。

最終的に、ボクシングデーの勝利とその自慢話は、歓喜した一方で安堵したイギリスが手にした。これは、史上最高のアッシュシリーズでのテストマッチのひとつとなった。

イギリスがオーストラリアに3ラン差で勝利/メルボルン1982年

(Adrian Murrell/Allsport)
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