9月の日本代表争いの行方は?|2020年東京オリンピック選考対象大会まとめ
2020年7月24日(一部予選は22日から)に開幕するTOKYO 2020(東京オリンピック)に向けて、各競技・種目で代表者が内定しつつある。ここでは2019年9月に行われる東京オリンピック選考対象の大会と各競技の選考基準の詳細を紹介する。また、試合中継を行う各放送局や配信サービス、注目選手についても記載する。
バドミントン
9月3日:チャイニーズタイペイオープン
9月17日:中国オープン
9月22日:韓国オープン
- バドミントンでは、世界ランキングから算出されたポイントによってシングルス上位2名・ダブルス上位2組が代表に選出される。上記の大会はBWFワールドツアーと呼ばれ、世界上位ランカーのための対象大会。2018年から実施されている大会で、4つの階級がある。なお、東京五輪では「開催国枠」と「大陸代表枠」が存在し、ランキング上位の選手でなくても代表になれる可能性がある。
- 放送・配信:
9月8日18:00~25:00 チャイニーズタイペイオープン(決勝のみ) JSPORTS 2
9月19日15:00~22:00 チャイニーズタイペイオープン(録画) JSPORTS 3
9月17日から22日 中国オープン テレビ朝日CSチャンネル2
9月23日から27日 中国オープン JSPORTS各局
9月27日から29日 韓国オープン JSPORTS各局、オンデマンド - 注目選手:桃田賢斗、山口茜など
- 大会公式サイト:チャイニーズタイペイオープン、中国オープン、韓国オープン
自転車(ロード)
9月5日:UCI世界選手権・ポーランド
9月22日:UCI世界選手権・イギリス
- 「開催国枠」として日本には男女2名ずつの出場権が確保された。その中で、男子はレースの区分や成績によって発生するUCIポイントを選考用ポイントに再計算し、代表選手が決まる。女子はレースの着順によって決定。上記のUCI世界選手権などの大会の結果が今後の選考に大きく関わってくる。
- 放送・配信:
9月29日 25:00~ UCI世界選手権・イギリス(録画)SPEEDチャンネル
9月29日 28:30~ UCI世界選手権・イギリス(LIVE)SPEEDチャンネル - 注目選手:別府史之、古川美穂
- 大会公式サイト:UCI世界選手権・ポーランド、UCI世界選手権・イギリス
ゴルフ(男子)
9月5日:フジサンケイクラシック
- 男子は2020年6月23日、女子は2020年6月30日までのオリンピックゴルフランキング上位15位までの選手で各国最大4人まで選ばれる。また、16位以下については、1カ国2名を上限として選出される。そして、総勢60人が世界各国から参加する。今月の男子国内ツアーのフジサンケイクラシックに加え、マスターズなどの男子4大海外メジャー大会や全米女子オープンなどの女子海外メジャー大会が対象大会として認定されている。
- 放送・配信:
9月5日から6日 フジテレビ(関東ローカル)
9月7日から8日 フジテレビ系列全国ネット
9月5日から8日 BSフジ、CSフジテレビONE
9月7日から8日 山梨放送
9月6、8日 ニッポン放送(ラジオ) - 注目選手:石川遼
- 大会公式サイト:フジサンケイクラシック
ゴルフ(女子)
9月12日:日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯
- 男子は2020年6月23日、女子は2020年6月30日までのオリンピックゴルフランキング上位15位までの選手で各国最大4人まで選ばれる。また、16位以下については、1カ国2名を上限として選出される。そして、総勢60人が世界各国から参加する。今月の女子国内ツアーの日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯に加え、全米女子オープンやエビアン・チャンピオンシップなどの女子海外メジャー大会が対象大会として認められている。
- 放送:配信:
9月12日から13日 ABCテレビ・テレビ朝日系列
9月14日から15日 ABCテレビ・テレビ朝日系列全国ネット
9月12日から15日 CSスカイA(早終了、延長の可能性有り)
9月12日~15日 インターネットLIVE - 注目選手:畑岡奈沙、渋野日向子、鈴木愛
- 大会公式サイト:日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯
空手
9月6日:WKF 空手1プレミアリーグ・日本武道館
- 空手1プレミアリーグなどの選考対象大会での成績から世界ランキングが策定され、その上位4選手から日本代表を選出。1階級1枠のため、上位4選手の中で同じ国の選手がいた場合は最上位者が選ばれる。第2段階として2020年5月8日からパリで開催される予選大会で各種目上位3名がオリンピック出場権を獲得する。もし、この時点で日本人選手が一人も選ばれなかった場合は、「開催国枠」として日本人最上位選手が選出される。
- 放送・配信:
9月8日 9:30~16:35 ストリーミングLIVE放送(世界空手連盟公式サイト)
9月16日 15:50~16:50 フジテレビ(関東ローカル)
9月23日 18:00~19:00 BSフジテレビ
10月頃 19:00~20:50 NHKBS1 - 注目選手:喜友名諒、清水希容
- 大会公式サイト:空手1プレミアリーグ
水泳(飛込)
9月6日:アジアカップ・マレーシア
- 8月時点で男子3mシンクロ飛板飛込、女子10m高飛込と3m飛板飛込で代表の内定が出ている。残りの男子3m飛板飛込、男子10m高飛込、女子シンクロダイビング3m飛板飛込、男女シンクロダイビング10m高飛込は、2020年4月に東京で開催されるワールドカップなどが選考の対象となる。今大会には、すでに代表権を得ている寺内健・坂井丞ペアや15歳の金戸凜が出場する。
- 注目選手:寺内健、坂井丞
- 大会公式サイト:アジアカップ・マレーシア
サーフィン
9月7日:ISA ワールドサーフィンゲームス・宮崎
- 東京オリンピックへの出場を希望する選手は、前提条件としてワールドサーフィンゲームス(WSG)出場が要求される。同大会においてアジア、アフリカ、ヨーロッパさらにオセアニアの中で、それぞれの地区の最上位の選手にオリンピックの出場権が与えられる。もし、日本人選手が出場権を得た場合、「開催国枠」は返上される。
- 注目選手:五十嵐カノア、前田マヒナ
- 大会公式サイト:WSG・宮崎
ボクシング(男子)
9月7日:2019世界ボクシング選手権大会・ロシア
- 日本代表は次の順番で決定される。まず、2019世界選手権の日本人メダリストと全日本選手権大会優勝者が異なる場合は、プレーオフで勝負。その後、全日本選手権大会優勝者もしくはプレーオフで勝ったものをアジア・オセアニア予選及び世界予選の代表とする。アジア・オセアニア予選及び世界最終予選でオリンピック出場枠を獲得した選手がオリンピック代表選手に正式に認定される。
- 注目選手:柏崎刀翔、成松大介
- 大会公式サイト:2019世界ボクシング選手権大会・ロシア
テニス
8月26日:全米オープン
- 9月9日まで開催される全米オープン2019などの大会結果を反映した世界ランキングで最終決定する。男女上位56人が獲得し、各国最大4人まで。ダブルスはランキングで上位10位に入れば、確定する。それ以外はペアのランキングの高い順によって決まる。なお、男子は14歳以上、女子は15歳以上であることがオリンピック出場の最低条件として挙げられている。
- 放送:8月26日から9月9日 WOWOW独占放送、オンデマンド
- 注目選手:大坂なおみ
- 大会公式サイト:全米オープン
テコンドー
9月13日:WTF世界グランプリシリーズ第2戦・千葉
- 上記の大会と世界テコンドー選手権大会の成績などを考慮してどの階級が開催国枠になるか決定される。12月に発表されるランキング5位以内、グランドスラムポイント1位で代表内定。該当選手がいない場合、9月8日に行われる全日本学生選手権・岐阜や10月に行われる東日本地区大会などの成績を参考に確定する。
- 注目選手:山田美諭
レスリング
9月14日:世界選手権・カザフスタン
- メダルを獲得すれば、出場権獲得。5位に入った選手は、12月の天皇杯全日本レスリング選手権で優勝すれば内定する。全日本選手権で勝てなければ、同大会の王者とプレーオフを行い、勝者が出場権を得る。なお、世界選手権で誰も5位以内に入れなかった階級は2019年の全日本優勝者がアジアオリンピック予選及び世界オリンピック予選に挑む。
- 放送:9月17日から20日 20:00~ BS日本テレビLIVE放送
- 注目選手:川井梨紗子、土性沙羅、高橋侑希
- 大会公式サイト:世界選手権・カザフスタン
陸上(マラソン)
9月15日:マラソングランドチャンピオンシップ・東京
- 最終選考レースのマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で2位以上に入れば代表に内定する。男子は31人、女子は12人が出場。代表枠は男子3、女子3となっており、男女ともに3人目の代表は「MGCファイナルチャレンジ」指定の3大会で派遣設定記録を突破した選手が内定。該当者がいない場合、MGCの3位選手が内定する。
- 放送:
9月15日 男子 TBSテレビ系列全国ネット
9月15日 8:00~ 女子 NHK総合
9月15日 男子 TBSラジオ
9月15日 女子 NHKラジオ - 注目選手:大迫傑、設楽悠太、神野大地、安藤友香、福士加代子
- 大会公式サイト:マラソングランドチャンピオンシップ・東京
卓球
9月15日:ITTF―ATTUアジア卓球選手権大会
- 上記の対象大会などの結果を受けて作成された世界ランキングの2020年1月発表での上位2名が最終的に代表に選ばれる。なお、順位が重複した場合は、世界選手権などのワールドツアー、世界ランキング30位以内の選手に勝利した数が考慮されて選考される。それぞれが同数であれば、該当選手同士で最終決定戦を行い、決定する。
- 注目選手:張本智和、平野美宇、伊藤美誠
- 大会公式サイト:ITTFーATTUアジア卓球選手権大会
スケートボード
9月18日:世界選手権大会・ブラジルサンパウロ
- 男女ともに種目ごとに最大3人の枠に加え「開催国枠」の計4名がオリンピックに出場する。同大会の上位3人に入ることができれば、無条件で代表権を獲得する。残り1名は2019年1月から2020年5月末まで開催される国際大会の成績をもとにした世界ランキングの上位者が得ることになっている。
- 注目選手:堀米雄斗、西村碧莉、平野歩夢
- 大会公式サイト:世界選手権大会・ブラジル
ウェイトリフティング
9月18日:世界選手権・タイ
- 同大会の3位以上に入れば、代表に内定。4位から8位でも日本人最上位の場合、ほかの選手との実力差を考慮して内定を与える可能性が存在する。このほかの選手は国際重量挙げ連盟(IWF)が指定した大会で得たポイントの順位や日本協会が独自に作成するランキングなどで選考される。東京オリンピックで3大会連続のメダルを狙う三宅宏美などが出場する。
- 注目選手:三宅宏美、八木かなえ、安藤美希子、糸数陽一
- 大会公式サイト:世界選手権・タイ
セーリング(男女RS:X級)
9月23日:クラス別世界選手権イタリア・トルボレ
- 男女RS:X級では、今大会を含めた選考大会の総合成績を得点に換算。合計得点が高い者を内定する。ただし、同大会でオリンピック出場国数以内(25位)に入れなかった場合は、選考得点が無効となり、2020年クラス別世界選手権を選考大会としてオリンピック出場国数以内(25位)に入った日本最上位選手に代表権を与える。また、2019年のクラス別選手権で3位以内に入った選手で日本人最上位は無条件で代表に内定する。
- 注目選手:富沢慎
- 大会公式サイト:クラス別世界選手権イタリア・トルボレ
カヌー(スラローム)
9月25日:世界選手権・スペイン
- ワールドカップ第2戦(6月21日から23日にスロバキアで開催)、ワールドカップ第3戦(6月28日から30日にスロベニアで開催)と今大会で得たポイントのうち上位2つを採用し、さらに、最終選考会(10月18日から20日に東京都で開催予定)でのポイントを合わせて最上位となった選手が代表に内定する。平均的に高い成績を残した選手が代表に選ばれる仕組み。
- 注目選手:羽根田卓也
- 大会公式サイト:世界選手権・スペイン
近代五種
9月中旬:ポーランドオープン
- 現在の日本勢と強豪国の実力差を考慮すると、日本人の出場枠は1枠と考えられている。そのため、オリンピック・ペンタスロン・ワールド・ランキング(OPWR)日本人最上位の選手が選ばれる可能性が高い。日本勢にとっては是が非でも上位に近づきたい大会だ。
- 注目選手:三口智也、小野友行
- 大会公式サイト:ポーランドオープン
陸上
9月27日:世界陸上競技選手権大会(世界陸上)・カタール
- 国際陸上連盟(IAAF)制定の世界ランキングで上位に名を連ねていること。さらに、3月10日に発表された参加標準記録を資格取得期間中に突破することが条件だ。陸上競技には「開催国枠」が適用されないため、日本人選手は上記の基準のいずれかを達成しなければならない。その上で、今大会はIAAFに重要な大会として認定されているため、ここでの結果が大事になる。
- 放送・配信:
9月27日から10月6日 TBS系列LIVE
9月27日から Paravi LIVE放送(一部) - 注目選手:サニブラウン、桐生祥秀、小池裕貴、多田修平
- 大会公式サイト:世界陸上競技選手権大会・カタール
陸上(競歩)
9月27日:世界陸上競技選手権大会・カタール
- 5月時点で男子20キロ競歩、男子50キロ競歩の世界ランキングで日本人選手が上位に名を連ね、代表権をかけて激しい争いを繰り広げている。今大会では、日本人最高位でメダルを獲得した選手に対し、無条件でオリンピック出場権が与えられる。そのため、他の大会と比較しても、今大会の持つ重要度は高い。
- 放送・配信:
9月27日から10月6日 TBS系列LIVE
9月27日から Paravi LIVE放送(一部) - 注目選手:山西利和、荒井広宙
- 大会公式サイト:世界陸上競技選手権大会・カタール
馬術
9月27日:馬術大会・オーストラリア
- 障害馬術は、4月から2020年6月までに行われる国際大会の成績や合宿での状態を総合的に評価して代表選手を決定する予定だ。2018年のアジア競技大会の障害馬術において団体で銀メダル、個人で4位に入った杉谷泰造には代表が期待されている。なお、2020年6月までには障害馬術、馬場馬術、総合馬術の代表が出そろうと見られている。
- 注目選手:杉谷泰造
- 大会公式サイト:馬術大会・オーストラリア