2008から2022へ、夏冬オリンピックを経験する唯一無二のホストシティ・北京

2022年冬季オリンピックの開催都市が北京に選ばれたことにより、中国の首都は夏冬の両季オリンピックを開催する世界初のホストシティとなる。開幕100日前を記念して、来たる冬の北京2022と、夏の北京2008の間にあるつながりにフォーカスする

文: Lingcheng Meng and Virgilio Neto
写真: Tim De Waele/Getty Images

今日から100日後の2022年2月4日、北京は夏季と冬季、両方のオリンピックを開催する世界初のホストシティとなる。2008年に夏のオリンピックを開催した実績と経験を活かして、開幕まで4ヶ月を切った冬のオリンピックに向けて、北京は今、一丸となって、大会の準備に力を注いでいる。

これまで、複数回にわたって夏季オリンピックを開催したことのあるホストシティ(下記参照)はあるが、夏と冬のふたつの季節のオリンピックを開催する都市は、北京が初である。

  • アテネ:1896・2004
  • パリ:1900・1924・2024
  • ロンドン:1908・1948・2012
  • ロサンゼルス:1932・1984・2028
  • 東京:1964・2020

今から13年前、心にいつまでも残る北京の夏のオリンピックを、世界中の人々が経験し、アスリートたちにとっても数多くの名シーンが生み出され、まさにオリンピック・ムーブメントが体現された大会のひとつとなった。

北京2008の大会後には、多くの価値あるレガシーが創出され、なかには北京2022へ引き継がれるものもある。

たとえば、会場やトーチ、マスコットなどの有形のものから、モットーやエンブレムなど無形のものまで、そのレガシーは多岐にわたる。さっそく、北京2008と北京2022の間にあるつながりについて紹介しよう。

北京2008トーチ
写真: IOC

トーチ

北京2008:祥雲
北京2022:飛揚

トーチといえば、2008年と2022年のつながりを強く感じられる重要なエレメントのひとつだ。素材や芸術的要素だけでなく、トーチのコンセプトそのものにも、つながりを感じられる。そのコンセプトとは、中国とホストシティの北京が、オリンピズムとスポーツに捧げる継続性と連続性、そしてレガシーのことを指す。

夏と冬のオリンピックを経験する初のホストシティとして、北京2022のトーチは、北京2008で使用された聖火台のデザインを参考にしている。特に、螺旋構造の部分は、北京に今も受け継がれているオリンピック精神のレガシーを表している。

また、デザインチームによると、持ち手部分の雲の模様は、2008年のトーチからインスパイアされたという。

北京2008のトーチと同じ色使いや、類似の芸術的要素を取り入れることで、夏季オリンピックの時と同じように、世界に向けた祝福のメッセージと、首都・北京に溢れる様々なオリンピックの文化を届けたいという、組織委員会の願いが込められている。

北京2022の聖火は、2021年10月18日にギリシャ・オリンピアで採火され、その翌日(19日)には「飛揚」のトーチへと引き継がれた。そして、さらに翌20日には、聖火は中国に到着し、開会式が行なわれる2022年2月4日まで、中国の様々な地域をリレーで巡る予定だ。

北京2008マスコット
写真: IOC

マスコット

北京2008:フーアー
北京2022:ビンドゥンドゥン

北京2008のマスコットには5のキャラクターがおり、それぞれ「ベイベイ」「ジンジン」「ファンファン」「インイン」「ニーニー」と名付けられ、それらをつなげると「北京へようこそ」という意味になる。一方の北京2022は、「ビンドゥンドゥン」という名前のマスコットで、元気いっぱいの子供の姿を反映している。北京2008の「ジンジン」と同様に、「中国の国宝」と称されるパンダをモチーフに生まれたビンドゥンドゥンが、北京の冬のオリンピックを盛り上げてくれる。

2008年のマスコットと同じように、ビンドゥンドゥンは未来に向かって、冬のオリンピックには欠かせない自然とのつながりを体現し、最新のテクノロジーを操って、アスリートたちへエネルギーを届けてくれる。

エンブレム

北京2008:踊る北京
北京2022:冬の夢

どちらのエンブレムも、中国特有の風土を彷彿させながら、前へ進もうとする動きや活力を表現している。また、北京2022のエンブレムでは、開催国の中国、開催都市の北京、そして山々に囲まれているという地域的な特色も盛り込まれており、特に冬のスポーツには欠かせない氷や雪のイメージを感じることができる。

さらに、両エンブレムともに、文化・伝統・古人への敬意を象徴している。それはすなわち、中国の長い歴史の英知を、未来に向かってさらに深化させるという意味合いが込められている。

モットー

北京2008:ひとつの世界、ひとつの夢
北京2022:未来に向かって一緒に

このふたつのモットーのつながりについては、声に出して続けて読むと、すぐにお分かりいただけるだろう。どちらも、世界をひとつの共同体として捉え、共に協力していくことの重要性を表している。

北京2008のモットーは、世界に対する中国の視点で表現されており、調和のとれた美しい世界を実現するため、すべての国の人々と協働する強い決意と意欲が込められている。

一方、北京2022のモットーは、より進化している。中国の視点だけでなく、姿勢や強さ、そして計画通りにアクションを実行するという強い意志が加えられている。それが、まさに「未来に向かって一緒に」という言葉だ。より情熱に溢れ、より多くの人を魅了し、よりインパクトのある、そして、よりダイナミックなモットーだ。

ひとつの世界、ひとつの夢、そして、ひとつの未来。

すべてがつながっているのだ。

国家水泳センター
写真: Feng Li/Getty Images

会場

最後に、会場を紹介しよう。

マイケル・フェルプスが金メダル8個を獲得するという前人未到の記録を打ち立て、またレジェンドと称されるウサイン・ボルトがオリンピック初の金メダルを手にしたのは、北京2008での出来事のことだった。そんな歴史的な瞬間が数多く繰り広げられた夏のオリンピックの舞台は、冬のオリンピック会場としても使用される。

国家体育場、通称「鳥の巣」は、夏季と冬季の両オリンピックの開会式・閉会式が行なわれる世界初の会場となる。このスタジアムは、北京2008では、陸上競技の会場にもなったが、北京2022では公式セレモニー会場としてのみ使用される。

国家水泳センター、通称「ウォーターキューブ」は、北京2008では、競泳・飛込・アーティスティックスイミングの会場として使用された。北京2022では、「アイスキューブ」とそのニックネームを変えて、カーリングの会場へと生まれ変わる。このアイスキューブでは、北京2022のエンブレムやトーチデザインの発表など、大会準備期間における重要なセレモニー会場としても使われている。

このほかにも、北京2022組織委員会は持続可能性に配慮して、以下のように北京2008の夏のオリンピックの会場を活用して、北京2022の冬のオリンピック会場として再利用する。

  • 国家体育館(2008:トランポリン・新体操、2022:アイスホッケー)
  • 首都体育館(2008:バレーボール、2022:フィギュアスケート・ショートトラック)
  • 五棵松体育館(2008:バスケットボール、2022:アイスホッケー )

北京2022のために唯一新設された国家速滑館は、通称「アイスリボン」と呼ばれ、北京2008でアーチェリーとホッケーが行なわれた仮設会場の跡地に造られた。アイスリボンは、二酸化炭素の遷臨界冷却製氷技術が設置された世界初の冬のオリンピック会場であり、アイスリンクの面積はアジア最大の12,000平方メートルを誇る。最先端の洗練されたデザインと、色彩豊かに光る照明設備が特徴で、大会後には、北京の新しい観光名所になることは間違いない。

さぁ、準備は万端だ。一緒に最高の瞬間を見届けよう。

北京2022まで、残り100日のカウントダウンの始まりだ!

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