箱根駅伝:青山学院大が3年ぶり往路優勝…2位は國學院大學、3位に東京国際大学

執筆者 渡辺文重
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一斉にスタートする各校の往路第1走者/時事

第96回東京箱根間往復大学駅伝競走・箱根駅伝2020往路が1月2日に行われた。往路優勝は青山学院大学で、3年ぶり四度目。2位は出雲駅伝を制した國學院大學、3位は伊藤達彦らを擁する東京国際大学。前年優勝で全日本大学駅伝を制した東海大学は4位となっている。東洋大学は11位。

1区は終盤で、2019年10月の出雲駅伝(第31回出雲全日本大学選抜駅伝競走)を制した國學院大2年の藤木宏太がリード。しかし鶴見中継所直前で創価大学4年の米満怜が抜け出し、トップで第2走者のムソニ・ムイル(2年/ケニア)へとたすきをつなぐ。創価大の区間賞獲得は史上初。2位は5秒差で國學院大。東洋大はトップと2分2秒差の14位と出遅れる。

各大学のエースが集う“花の2区”。最初に戸塚中継所に到達したのは、7位でたすきを受け取った青山学院大1年の岸本大紀だった。トップと1秒差で早稲田大学、同2秒差で東海大、同3秒差で國學院大が続く。2区の区間賞は東洋大4年の主将・相澤晃。タイムは1時間05分57秒の区間新記録だった。2019年7月にイタリア・ナポリで開催された第30回ユニバーシアード競技大会のハーフマラソン銅メダリスト、東京国際大学4年の伊藤は区間2位。東洋大は7位、東京国際大は8位でたすきリレーを行った。

東京国際大は、3区のイエゴン・ヴィンセント(1年/ケニア)が区間新記録を達成。1位で平塚中継所に到達する。2位は1分21秒差で青山学院大。3位に國學院大、4位に帝京大学が続く。4区は、青山学院大4年の吉田祐也が区間賞を獲得。2位の東京国際大に1分2秒差を付けて、小田原中継所に到達する。3位は國學院大。4位は東海大、5位には帝京大が続いた。

山登りの5区、青山学院大2年の飯田貴之は区間2位の走りを見せて、トップで芦ノ湖に到着。2位は國學院大。4年の浦野雄平は区間3位だった。3位は東京国際大、4位に東海大が続く。5区の区間賞は、東洋大2年の宮下隼人。上位3選手が従来の記録を上回るハイレベルなレースとなった。小田原中継所で14位だった東洋大は、宮下の活躍もあり、シード権の懸かる10位・拓殖大学まで7秒差の11位で往路をフィニッシュした。

往路のゴール順は以下の通り。復路は3日8時に芦ノ湖をスタート。東京都千代田区大手町のゴールを目指す。

  1. 青山学院大学 5:21:16
  2. 國學院大學 5:22:49
  3. 東京国際大学 5:24:33
  4. 東海大学 5:24:38
  5. 明治大学 5:27:11
  6. 帝京大学 5:27:15
  7. 創価大学 5:27:34
  8. 駒澤大学 5:27:41
  9. 早稲田大学 5:28:48
  10. 拓殖大学 5:29:08
  11. 東洋大学 5:29:15
  12. 中央学院大学 5:29:17
  13. 中央大学 5:31:40
  14. 順天堂大学 5:31:53
  15. 日本大学 5:32:54
  16. 法政大学 5:33:00
  17. 神奈川大学 5:34:12
  18. 日本体育大学 5:34:35
  19. 関東学生連合 5:34:55(オープン参加)
  20. 筑波大学 5:37:54
  21. 国士舘大学 5:38:38

第96回箱根駅伝

■箱根駅伝とは

正式名称は東京箱根間往復大学駅伝競走。東京都千代田区大手町・読売新聞社前から神奈川県箱根町・芦ノ湖間を往路5区間(107.5キロ)、復路5区間(109.6キロ)の合計10区間(217.1キロ)で競う、学生長距離界最長の駅伝競走である。

出雲全日本大学選抜駅伝競走(10月)、秩父宮賜杯・全日本大学駅伝対校選手権大会(11月)とならび、学生三大駅伝の1つとされ、毎年1月2日と3日に開催される。1920年に第1回大会が行われ、東京高等師範学校(現・筑波大学)が優勝した。2020年は96回目の大会となる。関東学生陸上競技連盟加盟大学のうち、前年大会でシード権を獲得した上位10校と、10月の予選会を通過した10校、そして関東学生連合チームを加えた合計21チームが出場。関東学生連合は予選会を通過しなかった大学の記録上位者から選ばれる。