8月31日から中国で開幕する「FIBAバスケットボール・ワールドカップ」。21年ぶりに予選を突破し自力で出場を決めた日本は、アメリカ、トルコ、チェコと同組の「グループE」に入った。初戦の相手となるトルコ代表とは一体どんなチームなのか?
日本代表が初戦を戦うトルコ代表ってどんなチーム?
現在FIBAランキング48位の日本が9月1日の初戦で対戦するトルコ代表チームは、同ランク17位の強豪国だ。2002年から5大会連続でワールドカップに出場しており、自国で開催された2010年大会ではアメリカ代表との決勝まで進み、銀メダルを獲得している。
ワールドカップに先駆けて行われた国際親善試合では、同3位のフランスを含む格上にも勝利するなど、好調の様子を見せている。日本にとっては初戦から非常に手強い相手となりそうだ。
直近の親善試合の結果
ワールドカップに先駆けて行われた国際親善試合の戦績は下記の通り(試合日は現地時間、カッコ内はFIBAランク)。
なお、セルビア戦、ギリシャ戦、イタリア戦はYoutubeのFIBA公式アカウントでフルマッチの映像が公開されており、トルコ代表のプレースタイルを予習することができる。
8月5日 トルコ 74 – 69 フランス(3位)
8月6日 トルコ 64 – 54 チュニジア(51位)
8月12日 トルコ 94 – 59 セネガル(37位)
8月13日 トルコ 106 – 72 ヨルダン(49位)
8月16日 セルビア(4位) 87 – 72 **トルコ **FIBA公式Youtubeアカウントのフルマッチ映像はこちら
8月17日 ギリシャ(8位) 84 – 70 **トルコ **FIBA公式Youtubeアカウントのフルマッチ映像はこちら
8月18日 トルコ 72 – 70 イタリア(13位)FIBA公式Youtubeアカウントのフルマッチ映像はこちら
8月23日 トルコ 72 – 64 プエルトリコ(16位)
8月25日 ベネズエラ(20位) 71 – 68 トルコ
注目の選手は?
セディ・オスマン
スモールフォワード。NBAクリーブランド・キャバリアーズ所属。2015年のNBAドラフトで31位指名され、2年後の17年にキャブズと契約した。2018-19年シーズンの成績は、1試合平均32.2分の出場で13得点4.7リバウンド2.6アシスト。8月5日に行われたFIBAランク3位のフランス代表との親善試合では両チーム最多19得点9リバウンド、18日のイタリア戦(同13位)では20得点と、格上相手にも確実に点を取りにいく活躍でチームを牽引する。
フルカン・コルクマツ
シューティングガード。2017年からNBAフィラデルフィア・76ersに所属。NBAにおける2018-19年レギュラーシーズンの成績は1試合平均14.1分出場で5.8得点と突出はしていないが、トルコのクラブ、バンビットでプレーしていた2016-17シーズンには欧州の男子バスケットボールリーグ「バスケットボール・チャンピオンズリーグ」で準優勝を経験、最優秀若手選手賞を受賞するなど、トルコ代表の要を担う一人だ。8月17日に行われたギリシャ代表(同8位)との国際親善試合でチームは敗北したが、3ポイント4本を含む両チーム最多の25得点をマーク。安定して2桁得点を挙げるポイントゲッター。
エルサン・イルヤソバ
パワーフォワード。NBAミルウォーキー・バックス所属。2006年にNBA入りしてから、フィラデルフィア・76ers、アトランタ・ホークスなど6チームを渡り歩いたベテランの32歳。2018年、過去7シーズン所属した古巣のバックスと契約、1試合平均18.4分の出場で6.8得点4.5リバウンドを記録した。
国際大会の実績(2000年以降)
2000年以降のワールドカップ、欧州各国の代表が争う「ユーロバスケット」、オリンピックにおけるトルコ代表の成績は下記の通り。
ワールドカップ(2010年までの旧称は「バスケットボール世界選手権」)
2002年(アメリカ大会):9位
4勝4敗で、出場16チーム中の9位。優勝はユーゴスラビア、2位アルゼンチン、3位ドイツ。アメリカは6位だった。
2006年(日本大会):6位
6勝3敗。さいたまスーパーアリーナで行われた準々決勝でアルゼンチンに敗れ、ベスト6。この年の優勝はスペイン、2位ギリシャ、3位がアメリカだった。この大会から出場チームが24チームに。
2010年(トルコ大会):2位
8勝1敗。決勝のアメリカ戦に64 – 81で敗北、銀メダルを獲得した。3位はリトアニア。
2014年(スペイン大会):8位
4勝3敗。アメリカと同組のグループリーグをアメリカに次ぐ2位で通過し、準々決勝でリトアニアに敗北した。優勝はアメリカ、2位セルビア、3位フランス。
FIBAヨーロッパ選手権(通称:ユーロバスケット)
2001年(トルコ大会):2位(全16チーム、以下同)
2003年(スウェーデン大会):12位
2005年(セルビア・モンテネグロ大会):9位タイ
2007年(スペイン大会):11位タイ
2009年(ポーランド大会):8位
2011年(リトアニア大会):11位(全24チーム、以下同)
2013年(スロベニア大会):17位タイ
2015年(フランス・ドイツ・クロアチア・ラトビア大会):14位
2017年(トルコ・フィンランド・イスラエル・ルーマニア大会):14位
オリンピック
1936年大会(21位)
1952年大会(22位)
以降出場なし。