イングランドのサッカー、プレミアリーグ・ブライトンFCは4月19日、本拠地のコミュニティー・スタジアムを新型コロナウイルス(COVID-19)検査施設として使用することを発表した。2015年ラグビーワールドカップで、日本代表が南アフリカ代表を破った"ブライトンの奇跡"の会場としても知られる。
ブライトンの発表によると、クラブは新型コロナウイルスの流行中、国民保健サービス(NHS)や労働者を支援する取り組みを強化している。その取り組みの一環として、本拠地であるコミュニティー・スタジアム(アメックス・スタジアム)を、ドライブスルー方式の新型コロナウイルス検査施設として使用することを決め、改装が行われた。同スタジアムは、既に医療用品などの保管場所として利用されている。またブライトンは、新型コロナウイルスが終息し、サッカー観戦の安全が確保された後、NHSのスタッフ1000人をホームゲームに招待するとしている。
イギリス政府は新型コロナウイルス対策の取り組みとして、コミュニティー・スタジアムのほかにも国内に検査施設を開設。プレミアリーグ、トッテナム・ホットスパーの本拠地である"トッテナム・ホットスパースタジアム"や、ラグビーイングランド代表のホームスタジアムである"トゥイッケナム・スタジアム"もドライブスルー方式の検査施設として活用されている。
イギリス国内では20日までに12万人以上の感染が確認され、1万6000人以上が亡くなっている。プレミアリーグは新型コロナウイルスの拡大を受け、第29節(3/7~3/8)を最後に中断しており、再開の時期は決まっていない。
コミュニティー・スタジアムは2015年に開催されたラグビーワールドカップの試合会場のひとつで、グループBの日本対南アフリカ戦でも使用された。同試合は、当時2回のW杯優勝経験を誇った南アフリカ代表に、日本が34-32で勝利し、「ブライトンの奇跡」と呼ばれた。