フェンシング
第74回全日本フェンシング選手権大会個人戦決勝が11月6日、六本木ヒルズアリーナ（東京都港区）で開催。第1部では男子サーブル、女子エペ、男子フルーレを実施した。女子エペではTokyo 2020（東京五輪）出場の佐藤希望（株式会社大垣共立銀行）が原田紗希（慶應義塾大学）を15-8で破り、2年連続7度目の優勝を手にした。
初の屋外開催となった今大会、女子エペ決勝では日差しの影響で試合が中断する場面があった。「（日差しが入り）マスクが真っ白で見えなくなった」（佐藤）。マスクにテープを貼って日除けを作るも効果はなく、急遽、ピストをずらす措置が取られた。さらに機材トラブルなどもあり、予想外の中断がありながらも、「いろいろなことがあるなと。やりづらいと思うよりも、休憩だと思って」と動じることなく連覇を達成。経験の差を見せつけた格好となった。二児の母でもある佐藤は「次男の前で優勝するのは初めてなのでうれしい」と喜びを見せつつ、女子エペの発展を願い「そろそろ私に勝つ選手が出てきてほしい」との思いも口にした。
東京五輪代表対決となった男子サーブルは吉田健人（警視庁フェンシングクラブ）が徳南堅太（デロイトトーマツコンサルティング合同会社）との接戦を制して初優勝。男子フルーレは東京五輪団体メンバーの永野雄大（NEXUS FENCING CLUB）が制した。
女子フルーレ、女子サーブル、男子エペは第2部で行われる。なお女子フルーレは、決勝に進出していた東莉央（明治安田生命保険相互会社）が練習中の負傷により欠場。これによりスペシャルマッチという形式で試合を実施し、菊池小巻（セガサミーホールディングス株式会社）と上野優佳（中央大学）が対戦する。全日本選手権の順位は上野優佳が優勝、東莉央が準優勝で確定している。