【スピードスケート】北京五輪・男子|日本、500mでのお家芸復活を目指す

文: マンティー・チダ
写真: Getty Images

2010年バンクーバー五輪まで、短距離を中心にメダリストを輩出してきた日本の男子スピードスケート界。北京五輪では3大会ぶりのメダル獲得が期待できるフレッシュな布陣となった。一方、中長距離はオリンピック経験者が名を連ねる。

◆新濱立也、森重航、村上右磨で「お家芸」復活なるか

500mはスピードスケート日本男子において、世界に1番近い種目とされてきた。1984年サラエボ五輪では、北沢欣浩が日本スケート史上初のメダル(銀)をもたらすと、1998年長野五輪では清水宏保が初の金メダルを獲得。以降、500mではワールドカップで日本人選手が上位をにぎわすなど、まさに「お家芸」そのものだった。

2014年ソチ五輪、2018年平昌五輪ではメダル獲得とはならなかったものの、今回の北京五輪では、全員がオリンピック初出場のフレッシュなメンバーとなり、世界トップクラスの自己ベストを持つ選手がそろったことから「お家芸」復活が期待できる布陣となった。

まず今季W杯2勝の新濱立也。2018-19シーズンからW杯を転戦し、参戦2戦目でW杯初優勝。2019年3月には当時の世界新記録である33秒83を叩きだすなど、世界に1番近い日本人選手と見られている。その新濱らを抑えて、2021年12月の選考会で優勝したのが森重航。今季W杯ではソルトレーク大会の2日目で優勝を果たし、持ちタイムも33秒台としている。日本代表の椅子へ最後に飛び込んだ村上右磨は、選考会で森重、新濱に次いで3位だったものの、W杯カルガリー大会では森重や新濱を抑えて表彰台に上っている。500mは新濱と同様にW杯2勝のローラン・デュブルイユ(カナダ)など有力選手がひしめき合い、混戦が予想される。つまり日本の3選手にも十分にメダル獲得のチャンスがあるということだ。

1000mについては、今季W杯で入賞経験がある小島良太が、どこまで上位に食い込めるか。選考会では、現在の世界記録保持者であるパヴェル・クリズニコフ(ROC)が残したリンクレコードを上回る記録で優勝している。持ちタイムでは実績を残しているだけに、北京五輪ではW杯2勝のトマス・クロルをはじめとしたスケート王国のオランダ勢に割って入り、1998年長野五輪の清水宏保以来、途絶えている1000mのメダル獲得に期待したい。

◆3種目出場の一戸誠太郎、1500mで上位進出となるのか

一方の中長距離陣は一戸誠太郎(1500m・5000m・マススタート)、小田卓朗(1500m)、土屋良輔(10000m)と平昌五輪からの連続出場組がそろう。冬季大会が始まった1924年シャモニー・モンブラン五輪以来、日本男子中長距離陣はメダルを獲得できておらず、入賞者も下記の6人しかいない。

  • 青柳 徹(1988年カルガリー/1500m:5位、1998年長野/1500m:8位)
  • 佐藤 和弘(1992年アルベールビル/10000m:5位)
  • 糸川 敏彦(1994年リレハンメル/5000m:6位)
  • 野明 弘幸(1998年長野/1500m7位)
  • 白幡 圭史(1998長野/5000m:7位、2002年ソルトレーク/10000m:4位)
  • 小田 卓朗(2018年平昌/1500m:5位)

小田は前回の平昌五輪男子1500mで5位入賞を果たした。同じく2大会連続のオリンピック出場で、3種目に出場する一戸誠太郎にも期待したい。3種目に出場する一戸は、2020年3月の世界オールラウンド選手権で3位に輝き、1997年大会で2位に入った白幡以来の表彰台となる快挙を達成した。今季W杯はトマショフ大会は1500mで3位と約0.4秒差の4位、ソルトレーク大会では同じく1500mで、3位と約0.5秒差の5位とトップ3に肉薄。5000mの出場から中1日で1500mを迎えるため、前回大会の経験から、コンディションを万全に整えられるかがカギを握る。

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