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【サッカー】海外日本人選手、イングランド・プレミアリーグでプレーするのは?

文: 渡辺文重

FIFAワールドカップ南アフリカ大会では、わずか4名だったSAMURAI BLUE(男子サッカー日本代表)の“海外組”だが、カタールW杯アジア最終予選に向けたメンバーは、大半が海外クラブ所属となっている。ここではイングランド・プレミアリーグで活躍する日本人選手を紹介する。

■イングランド・プレミアリーグでプレーする日本人選手

サッカーの母国・イングランドの男子サッカー最上位リーグ「プレミアリーグ」は、国内リーグの再編成により1992年に創設。20チームがホーム&アウェイの総当たり2回戦を行い、最も多くの勝点を挙げたチームが優勝。下位3チームが2部相当のEFL(イングリッシュ・フットボールリーグ)チャンピオンシップに降格する。現在プレミアリーグでプレーする日本人選手は2人。2020年からリバプールに所属する南野拓実と、今季(2021-2022シーズン)からアーセナルに加入した冨安健洋だ。

南野拓実

2012年にセレッソ大阪でJリーグ初出場を果たした南野は、2015年1月にFCレッドブル・ザルツブルク(オーストリア)へ移籍。ザルツブルク所属選手としてリオデジャネイロ五輪に出場した。ロシアW杯の日本代表メンバーには選出されなかったものの、森保一監督の下、日本代表の「背番号10」として活躍している。2021年2月からシーズン終了までサウサンプトンに期限付き移籍したが、今季はリバプールに所属。背番号は18となっている。

冨安健洋

2016年にアビスパ福岡でJリーグ初出場。2018年1月にシント=トロイデンVV(ベルギー)に移籍すると、2019年7月にはイタリア・セリエAのボローニャへ移籍。Tokyo 2020(東京五輪)にも出場する。そして2021年9月にはアーセナルへ移籍し、現地時間9月11日のノーウィッチ・シティ戦でプレミアリーグデビューを飾った。

■過去にプレミアリーグでプレーした日本人選手

これまでイングランド・プレミアリーグでプレーした日本人は、現在リバプールに所属する南野拓実、アーセナルに所属する冨安健洋を含めて10名となっている。ここでは過去に所属した8選手を、プレミアリーグデビュー順に紹介する。【敬称略】

稲本潤一(2002年/フラム)

当時のJリーグ最年少ゴール(17歳7カ月1日、現史上3位)を更新するなど、10代から注目されていた稲本はシドニー五輪に出場後、2001年にガンバ大阪からアーセン・ベンゲル監督率いるアーセナルへ移籍。アーセナル所属選手として2002FIFAワールドカップ日本・韓国大会に出場し、ロシア代表戦では決勝ゴールを決めるなど、日本のW杯初勝利に貢献した。稲本はW杯後の2002-03シーズンにフラムへ移籍し、同年にプレミアリーグ出場を果たした。その後、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(イングランド)、カーディフ・シティ(ウェールズ)、ガラタサライ(トルコ)、フランクフルト(ドイツ)、スタッド・レンヌ(フランス)を経てJリーグに復帰。現在はSC相模原に所属している。

戸田和幸(2003年/トットナム)

1996年に清水エスパルスでJリーグデビュー。日韓W杯の日本代表メンバーとして活躍後、トットナムへ移籍。2003年にプレミアリーグ初出場を果たした。その後、ADOデンハーグ(オランダ)などを経てJリーグに復帰する。FC町田ゼルビアとの契約満了後、2013年にシンガポールリーグのウォーリアーズFCへ移籍。同年に現役を引退している。

中田英寿(2005年/ボルトン)

1995年にベルマーレ平塚(現・湘南)でJリーグデビュー。日本代表としてフランスW杯に出場後、イタリア・セリエAのペルージャへ移籍。その後、イタリアのASローマ、パルマ、ボローニャ、フィオレンティーナを経て、2005年にボルトンへ移籍。同年にプレミアリーグデビューを飾った。シドニー五輪、日韓W杯、ドイツW杯に出場するなど、日本サッカー界をけん引してきたが、ドイツW杯を最後に現役を引退した。

ボルトンには中田よりも前、西澤明訓(2001年)が所属していたものの、カップ戦のみの出場で、リーグ戦には出場していない。

宮市 亮(2012年/ボルトン)

中京大附属中京高からJリーグを経ずにアーセナルへ移籍。その後、フェイエノールト(オランダ)への期限付き移籍を経て、2012年にボルトンでプレミアリーグデビューを果たす。その後、イングランドのアーセナルやウィガン・アスレティックでプレーした後、FCトゥエンテ(オランダ)、FCザンクトパウリ(ドイツ)を経て、2021シーズン途中から横浜F・マリノスに加入する。

香川真司(2012年/マンチェスター・ユナイテッド)

2007年にセレッソ大阪でJリーグデビュー。2008年には北京五輪に出場した。2010-2011シーズンにボルシア・ドルトムント(ドイツ)へ移籍し、2012-2013シーズンからマンチェスター・ユナイテッドに所属。プレミアリーグ出場を果たす。マンチェスター・Uで2シーズンを過ごした後、ドルトムントを復帰。ベシクタシュ(トルコ)、サラゴサ(スペイン)を経て、現在はギリシャのPAOKテッサロニキに所属している。

吉田麻也(2012年/サウサンプトン)

2007年に名古屋グランパスでJリーグデビューを果たし、2008年には北京五輪に出場。2009-2010シーズンからVVVフェンロ(オランダ)へ移籍し、2012-2013シーズンからサウサンプトンに所属。マンチェスター・U所属の香川真司と、プレミアリーグにおける日本人初対決を実現した。2020年からはサンプドリア(イタリア)に所属。ブラジルW杯、ロシアW杯のほか、オーバーエイジ枠としてロンドン五輪、東京五輪に出場している。

岡崎慎司(2015年/レスター)

2005年に清水でJリーグデビュー。2011年からVfBシュツットガルト(ドイツ)に所属し、1.FSVマインツ05(ドイツ)を経て、2015-2016シーズンからレスター・シティ(イングランド)に移籍。プレミアリーグ出場を果たすとともに、プレミアリーグ優勝を経験した。その後、2019年にマラガ(スペイン)に短期間在籍したあとにSDウエスカ(スペイン)へ移籍。今季はFCカルタヘナ(スペイン)でプレーする。

武藤嘉紀(2018年/ニューカッスル)

2013年にFC東京でJリーグデビューを果たすと、2015-2016シーズンからマインツに移籍。2018-2019シーズンからはニューカッスル・ユナイテッドに所属してプレミアリーグ出場を果たす。その後、SDエイバル(スペイン)への期限付き移籍を経て、2021シーズン途中からヴィッセル神戸でJリーグ復帰を果たす。

■イングランド・プレミアリーグのクラブに所属した日本代表

リーグ戦未出場ながら、イングランド・プレミアリーグのクラブに所属した日本代表選手は少なくない。ボルトンに所属した西澤明訓氏ほか、川口能活氏(ポーツマス)、李忠成(サウサンプトン/現京都サンガF.C.)、浅野拓磨(アーセナル/現ドイツ・VfLボーフム)といった名前が挙げられる。阿部勇樹(現浦和レッズ)はレスターで出場しているものの、当時はチャンピオンシップ所属。井手口陽介(現ガンバ大阪)が所属したリーズ・ユナイテッド、林彰洋(現FC東京)が所属したプリマス・アーガイルFCもチャンピオンシップだった。

最近ではJリーグから、板倉滉と食野亮太郎がマンチェスター・シティ、三笘薫がブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCへ移籍しているものの他国クラブへ期限付き移籍しており、プレミアリーグ出場は果たせていない。